2009年7月23日木曜日

ここは穴場!宮崎旅行

                       高千穂峡

不思議な縁に導かれるようにして、宮崎へ行ってきました。

人生いつどこで誰にお世話になるかわからないもので、今回は私が新入社員時に配属先となった部署の元上司を訪ねる3泊4日の旅でした。ホスピタリティーの塊M氏が「宮崎赴任2年間の集大成」、と胸を張って私達を案内してくれたコースはこんな具合。

【1日目】18:00宮崎空港着→同行者Yちゃんが到着する迄の2時間半の間温泉へ→Yちゃん到着後、市内で宮崎名物の地鶏の炭火焼 (プラス念願の「冷や汁」)

【2日目】長饅頭屋→月廻温泉→田楽の里「高森」にて昼食→高千穂峡(ボート)→高千穂峡神社→天岩戸神社→宮崎市内着・はも料理

【3日目】日南海岸・鬼の洗濯板→鵜戸神宮→目井津港で「マグロの目玉定食」→都井岬(野生馬)→宮崎市内着・季節料理

【4日目】綾の照葉大吊橋→「入船」でうなぎ定食→16:15宮崎発

ちなみにM氏が打ち出したこの旅のテーマは「食・温泉」。そしてサブテーマが「神話の郷 高千穂」。そこに加わったアディショナル・テーマは「シニア・モーメント」。3人で元職場の昔話で盛り上がるものの、人の名前が思い出せない。そして、思い出すのに数時間から最高1日くらいかかる…。3人とも昔と全く変わっていないとお互いに思いつつ、確実に時は経っていたのでした。

宮崎マンゴ-

不思議な縁と上にも書きましたが、私が宮崎に行くことになった経緯は小さな偶然の集まりでありました。そして、重要な鍵を握っているのは宮崎マンゴ-。宮崎マンゴ-(6月の記事) 先月中旬、私がアメリカに帰る前日の夜の会で「7月中に宮崎に来ればマンゴ-を食べさせてやる」と宣言したM氏。女性陣からは「食べた~い!」という声。そのちょうど4週間後に、私は宮崎空港に降り立ったのでした。

そして… 私達の到着を冷蔵庫の中で待っていたマンゴ-達は、なんと9個!「いろいろ買い揃えておいたよ」とさりげなく言うM氏は一体どんな人物なのだろう?(←実は私はYちゃんほどM氏のことは知らなかった)と思わずにいられず。3泊4日でこの9個をどんなペースで食べるかが私達の大きな課題となったわけですが、結局到着した晩から、晩・朝・晩・朝と4連続で5個食べて、残り4つはYちゃんと分けて東京に持って帰ることに。ラッキーな妹夫婦も歓声を上げて堪能しておりました。

それにしても、宮崎マンゴ-ってこんなにお高いって、ご存知でした?「空港は一番高いぞ」とM氏より聞いておりましたが、実物を目にすると金銭感覚がヘンになりそうです。1万2千円あったら何ができる?
昨日新宿伊勢丹に行ったら、↑こんな状態になっていました。

「太陽のタマゴ」というブランド名がつくと、値段が更に上がります。糖度は確か15度以上のはず。この世にこれ以上甘いものがあるか、という程の甘さなのです。こんな貴重な果物をふんだんに食べた私達。こんな贅沢なことは一生できないかも。M氏に大感謝!

高千穂峡

実はYちゃんは1月にもM氏を訪ねており、その時の写真を見せてもらった時から高千穂峡の美しさは気になっていました。日本各地を旅したことがある別の友人も、ここは3本の指に入る、と言っていたところ。

渓谷は狭いので、他のボートにぶつからないように進みます。しかし、意図せぬ方向にボートが流れたり、上から滴る水をかぶったりして大騒ぎ。

ここはちゃんと避けましたが。

日本にこんなところがあったのですね~

実際に自分の目で見て、言葉で表現できない美しさに圧倒されました。 次は渓谷に沿った遊歩道をずっと歩いてみたいです(夏でなければ)。

宮崎旅行のポストはまだまだ続きます。

日南海岸から鵜戸神宮へ

3日目の朝は、日南海岸を南へ向かってドライブ。知りませんでしたが、宮崎は南北に長い県なのですね。お気の毒に、毎日M氏は1日最低6時間は運転でした。こんなに至れり尽くせりの旅は初めてかも(涙)。

有名な「鬼の洗濯板」。うまく写真には撮れませんでしたが、この海岸線は白浜のビーチもあり。こんなに綺麗なところにどうして人が少ないのか、理解に苦しむ関東人の私達。余計なお世話と知りつつも、どうしたらもっと観光客を呼べるか車の中で話し合ったり。宮崎県は知事にもっと頑張って宣伝してもらうべき!

鵜戸神宮に到着。絶景です。

ここは日本神話で語られる山幸彦・海幸彦の伝説の舞台となったところ。その伝説から、縁結び・夫婦和合・子授け・安産などの御利益があるそうです。昭和40年代の新婚旅行ブームの時代には、鵜戸神宮参拝が欠かせないコースになっていたのも納得。

本殿は海蝕岩の中にあります。今まで見たことがない奇妙な景観。断崖に建つことにも圧倒されましたが、次から次へと驚くようなことが出てきます。

雨風から守られて長持ちするのでしょうか?

お待ちかねの「運玉」投げです。写真の縄で囲われた部分に下↓の玉を投げます。これが結構難しい。

「運玉」は5つで1セット。真ん中の水の中に命中させるのが目標ですが、どうやら輪の中に入るだけでも御利益はあるらしい。

後で知って「え~っ!」と言う感じでしたが(M氏もYちゃんも先に教えてくれないし!)、命中させつつお願いごとをしないといけないんですって。そんな事知らないから、命中させることに全神経を集中させました。で、最後の1つが見事に水の中に命中!

都井岬に野生馬を見に行こう

南九州の最東南端の岬に、「御崎馬」という野生馬が棲息している地がありました。

宮崎行きの飛行機の中で何気なく機内誌をめくっていると、こんな風景の写真が目に留まりました。偶然にもそれは宮崎県都井岬。青空と緑の丘のコントラストが美しく、動物好きの私にはかなり魅力的だったので、M氏にお願いして旅程の中に組み込んでもらいました。

御崎馬は長野県の木曽馬や北海道の道産子などとともに日本在来馬と言われ、今から2000年前の縄文時代後期から弥生時代中期にかけて中国大陸から導入された馬がその起源とされているようです。

子馬の出産は4~5月頃がピークのようなので、この子は生後2~3ヶ月。

一旦下に下りてまた上に戻ってくると、子馬ちゃんは暑さのせいか横になっていました。(一瞬死にかけているのかと思った。)あちらこちらで馬に触ってみましたが、後で読んだパンフレットには「馬には近寄ったり、触ったりしないでください」という注意書きがありました(汗)

30分程の間、丘を駆け抜ける風の中で馬と戯れました。「こんなに美しいところで生活しているこの馬達は幸せだね~」と思いましたが、この馬達、ずっと下を向いてかなり熱心に草を食べ続けておりました。

高所恐怖症の私、世界一の吊橋を渡る の巻

4日目の朝、綾の「照葉大吊橋」へやって来た私達。前日の晩にそれが鉄の吊橋と聞き、「ネパールで木の吊橋をいくつも渡ったから大丈夫」と偉そうなことを言っていた私ですが、う~ん、あんなこと言わなきゃよかった、と後悔。

「橋長250m 高さ142m」って想像がつきます?

こんなです。

こんな!

しかも、ところどころに下が透けて見える箇所がある!イジメとしか思えない。

下にもう1つ低い吊橋がありますが、そこから見たこの橋が一番上の写真です。

先に高い方を渡っておいただけあり、低いほうはさすがに私でも楽勝でした。

宮崎で食べた美味しいもの 1日目&2日目

M氏による完璧な旅程はさながら、食べさせてもらったものも一流品でした。

到着した夜、宮崎の繁華街ニシタチで地鶏炭火焼と焼酎を。(←食べることに夢中になり、写真を撮るのを忘れました) 〆はここ1ヶ月食べてみたいと思っていた冷や汁。

【長岡名物 長饅頭】

2日目の朝、宮崎を出る前に連れて行かれたところがここ。午前中には売り切れてしまうという饅頭屋さん。

中はさっぱりしたこしあん。と~ってもやわらかいです。こういうものにも目がない私。ほとんど私が食べました(^^)。

宮崎の人はみんな知っている有名なお菓子だそうで、売切れ次第お店は閉まるようです。

【郷土料理 阿蘇高森 田楽の里 】

阿蘇山が見える「月廻温泉」の露天風呂でのんびりした後、お昼に行ったところはすごく趣のある古民家。入る前から期待が高まります。

広い部屋には囲炉裏とテーブルが並んでおりました。こういうの大好き~。まるでガイジン観光客のように喜んでしましました♪

左から、豆腐、沢蟹となす、ヤマイモ、山女です。白味噌と赤味噌をつけていただきます。定食にはその他に、山菜の付け出し、生揚げ、だご汁、きびめしが出ます。

「板前料理 福重」にてハモ料理】

2日目の夜はハモ料理を食べに、ニシタチの料亭へ。

ハモは関西と関東の文化の違いが、現在に至るまで如実に現れている食材の一つだそうです。関東でのハモの消費量は関西の十分の一らしく、宮崎はハモが捕れるにもかかわらず、関東・関西ほど食べる習慣がないとのこと。

こちらはハモのそうめん。さっぱりとしていて暑い夏の晩にぴったり。

大将が「幻の魚」と呼ぶこの魚は、「もんしぶ」という上品な白身の魚でした。オレンジ色のところは脂。今夜も美味しいものを食べさせていただきました。

宮崎で食べた美味しいもの 3日目

【目井津港で「マグロの目玉定食」】

3日目の昼。前々から「目井津港に来たら、これを食べてもらう」とM氏より強く言われていた「マグロの目玉定食」。

Yちゃんは1月に来たときに「これはダメ」と断念したままだったので、プレッシャーは私に(なんて!)。ものは試し、ということでオーダーしてみました。

目とその周りの部分をこのようなセクションで切り落とし、しょうがのきいたタレで煮付けてあります。目の周りはトロトロになってます。

「ちゃんとブログに"旨かった"と書けよ」とM氏に脅されましたが、正直に打ち明けますと、この部分はかなり気持ち悪かったです…。自分の味覚が口ではなく目にあるのではないか、と思われる瞬間。

目玉は(これまた見た目のせいかもしれませんが)ココナッツのような口当たり。

いずれにせよ(話のネタに 笑)いい経験をさせてもらいました。次は私もYちゃんの食べていた「かつおめし」にしたいと思います。

【「蓬や」で季節料理】

最後の晩になりました。ニシタチにまた戻り、こちらのお店へ。写真は撮れませんでしたが、暗い店内にはいろいろな陶器が至るところに置かれており、なかなか渋いお店でした。私達は落ち着いたカウンターへ。(他のエリアにはテーブルはあったのかしら?)

初めて食べましたが、ヤングコーンを皮ごと焼いたもの。数枚皮をむいて残った皮ごと根元からガブリ。これが甘くておいしいのです。

宮崎牛の昆布締め。これで感動していたら、もっとすごいものが出てきた…。

網の上でじっくり焼かれた宮崎牛の塊。あまりにもやわらかくてびっくりしました。アメリカでお目にかかる牛肉とは完全に種類が異なるものでした。(だから私はアメリカでは牛肉は食べません。)

そして無言で私達の目の前に置かれた紙切れは、なんと証明書!

このポストを書きながら、今すぐにでも宮崎に戻りたくなってしまいました。