2007年9月25日火曜日

私のボスはヒーロー

私のボスはER(緊急救命室)の医師ですが、先月実家のあるメイン州で家族で休暇中に、小さなセスナ機が滞在先の湖に墜落するという事態に遭遇しました。飛行機に乗り合わせていたのは家族連れとパイロット。残念ながらパイロットは即死、両親と3歳の男の子はひっくり帰った飛行機から脱出、しかし5歳の女の子はシートベルトが外れず水中に閉じ込められてしまったのです。

15分後、3度目の潜水の後にやっと引き上げられた女の子は、心臓は完全に停止し瞳孔も開きかけていたのですが、ボスによるCPRの結果呼吸をし始め、みるみる顔に血の気が戻り、無事に一命を取りとめました。

ボスは、彼女を死の淵から両親のもとに連れ戻したものの、彼女が脳にダメージを持った植物人間になってしまったら…?と不安を感じた、とその後インタビューで語っていますが、奇跡的に彼女は全く後遺症はなく水に対するトラウマもなく、その2日後には水泳教室に行ったとのこと。その家族にとってボスは一生忘れない命の恩人となったわけです。

このニュースはコロラド州でも話題になり、ボスはTVに出演するわ新聞に載るわで一躍ヒーローに。昨日は地元で表彰式が行われ、今日額縁を持ってオフィスにやってきました。写真の一番左がボス、右端がその女の子、真ん中は彼女のお母さんです。

2007年9月24日月曜日

週末旅行② Steamboat Springs

先週末は金曜日から3日間、ここから3時間離れたリゾート地に友人の結婚式へ。笑えることに新郎と新婦の名前は2人ともクリス。ChristopherとKristenなんだけどね。口頭で名前を呼ぶときは「Cのクリス・Kのクリス」とか「男クリス・女クリス」と呼びわけます。

    山の上でアウトドア挙式。実はここはスキー場でゴンドラから降りたところ。

                 こんな会場設定。素敵でしょう?

アメリカの結婚式は日本と違ってなんでもアリ。この8年間に十数回行きましたが、どのパーティーもそれぞれの個性がありなかなかおもしろい。結婚するカップルが30代も中旬から後半になるにつれて段々と無駄がなくなり、更に趣向を凝らした式が増えてきたような気がします。このカップルは結婚式の前日の金曜日の夜ゲストを集めて、ワインテースティングの会を開きました。

 土曜日の昼間はグループに分かれてアウトドアアクティビティ。日曜日の朝は二日酔い

基本形は、挙式(宗派により異なるが30分程度)→カクテル(1時間半程度)→披露宴(2時間弱)→DJかライブバンドが入りダンス、で、大体夕方5時ごろに始まり夜中前に終了。基本的に夫婦単位で招待され、独身の場合はBF/GFもしくはデート(単に異性の友達)同伴でもOK。カクテルの時間が長いのと、食事後音楽が始まるとみんなあちらこちらに散らばり、踊ったり飲んだり歓談したりなので、結婚式に行くと必ず新しい知り合いができるというわけです。多くの場合は会場内にバーカウンターがあり、オープンバー、つまり飲み放題のことも多い。新郎新婦の家族や親戚もすっぽりと友達の輪に溶け込みます。そして、おじいちゃんおばあちゃんもガンガン踊る!

          こんな景色を見ながら帰ってきました。ロッキー山脈です。

2007年9月19日水曜日

一番のり

最近少しずつ紅葉(といっても、コロラドは白樺が多くあまり紅がないので“黄葉”ですが)が始まりました。我が家の前のこの木はいつも一本だけ先に黄色くなる木。毎年この木が黄色くなると秋の訪れを感じるのです。

2007年9月18日火曜日

自慢のコーヒー

仕事の帰りにカフェに寄ってカプチーノでも飲もうかな…と思ったけど、やっぱりまっすぐ家に帰って自分で作ることに。残念なことに、アメリカ人の友人達はヨーロッパ人のようにディナー後にエスプレッソをきゅっと飲む、ということはしないので、ロンドンに住んでいた時のように食後に自慢のエスプレッソが登場することはほとんどなくなってしまいました。ブランチの時にカフェ・ラテを出すくらい。このグラスはゆっこちゃんの結婚式でいただいたbodumのもの。とても気に入ってこっちに帰ってから買い足しました。火曜日の夜はコロラド大学でフランス革命前のアートヒストリーの授業を受けているので、カプチーノをすすりながら宿題の文献を慌てて一読。

2007年9月17日月曜日

週末旅行① Winter Park

ボールダーから車で1時間半のところに、ウィンター・パークというスキーリゾートがあります。そこに昨年の冬に友人と共同でコンドミニアムを購入しました。貸し別荘として需要がある時は観光客に貸し、空いているときは自分達がマウンテンバイクやハイキングを楽しみに行きます。標高が2500m以上あるので夏は涼しいし。中を見たい方はこちらへどうぞ。www.vrbo.com/99467

この週末は 友人夫婦+赤ちゃん x 2組 をご招待。最近、周りに1歳前後の赤ちゃん連れが多い。左のリアムは10ヶ月で右のキャニオンは13ヶ月。一緒に遊ぶにはまだちょっと小さすぎ、近くにいても各々勝手なことをしている。

土曜日はダンナ達はマウンテンバイクをしに行ってしまいました。帰ってきたのは5時間後。ママ2人は赤ちゃんをバギーに乗せ私は愛犬アシャを連れ、ダウンタウンまでお散歩&ショッピング。赤ちゃんがお昼寝の時間に合わせ、バギーにビールとワインを無理やり積んで帰宅。バギーはショッピングカートにもなり便利♪

       土曜日の夜ご飯はケヴィンの作った鶏肉が入ったチリ(豆のスープ)

コンドミニアムから1ブロック先は国立森林公園なので、私は2日連続朝起きてジョギング。行きはすぐに挫折したくなるような坂道なのですが、しばらく行くと小川のせせらぎ、小さなリスがあちらこちらを横切り、しまいには鹿の家族が前方に!アシャが興奮してものすごい力で引っ張るので犬ぞり状態に。そして私の帰りを待っているのはあま~いペストリー。運動後は気が大きくなって食べるので、走った意味が全然ない。

     夕立の後にはきつねまで姿を見せました。びしょぬれでちょっと憐れな感じ。

2007年9月13日木曜日

スムージィ

我が家ではしょっちゅうスムージィを作ります。いろいろな種類の果物を常に冷凍しておき、ヨーグルトとりんごジュースを混ぜてブレンダーでひと回し。小麦胚芽やプロテインパウダーなんかも入れて健康食品風に。私はベリー系が好きだけど、ケヴィンはバナナとチェリーにチョコレートシャーベット、ナッツ、バニラ味の豆乳を入れて作ったり。何を入れてもいいんです☆

2007年9月12日水曜日

和菓子

海外に住むようになって以前に増して和菓子が好きになった私。日本に住んでいたら馬鹿にして絶対買わないであろう、スーパーで売っているような羊羹やどらやき、冷凍で輸出されてくる大福、などが手に入ると少しずつ大切に食べます。こちらで仲良くしているあきこちゃんとともこちゃんとは、貴重なお菓子が手に入ると分け合ったり。なんと美しい友情。
写真は先月いずみちゃんのダンナさまがデンバーに学会で来たときに持ってきてくれたわらび餅。もったいなくて1ヶ月以上も冷蔵庫で大切に保管されていたけど、気づいたら賞味期限があと3日。最近朝晩が冷え込むのでお茶を入れ、そして神聖なものを扱うかのように切り分けられお皿の上へ。さすがいずみちゃんの選んだ品、とても上品なお味でした。素敵なお皿はたけちゃんからのプレゼント。

2007年9月11日火曜日

こんな人生もあります

6月まで勤めていた以前の職場を介して知り合った多くの人の中に、スズキさんのおじいちゃんとおばあちゃんがいます。どこに行くのもいつも一緒のおしどり夫婦。秋になると山で採ったマツタケをくれたり、クリスマスには手作りのジャムをくれたりと、とてもよくしてもらいました。ところがおばあちゃんが3月に93歳の誕生日を祝った直後に、急に亡くなってしまったのです。その後肩を落としたおじいちゃんのところに時々通うようになって、初めて2人の歩んできた人生について知りました。

メリーさんは日系2世としてカリフォルニアで生まれました。両親は農業を営んでいたのですが子供を残して早く亡くなってしまい、子供達はみんな孤児院で育ちました。学校を卒業してNYに渡りそこで日系の商社や領事館で秘書として働きました。オペラが好きで、チャンスがあると後ろの方の席でしたがオペラ鑑賞を楽しんだとか。テニスの腕もなかなかだったようです。

教会の聖歌隊を通じてのボランティア活動で、エリスアイランドにある刑務所に行ったのがきっかけで、ノブエさんに会いました。彼もアメリカ生まれの日系2世ですが、高校を卒業後日本に渡り東工大で機械工学を勉強し、NYで日系の会社に就職しました。太平洋戦争が勃発すると、その会社が零戦などを作っていたためスパイ容疑でエリスアイランドの刑務所に拘留されました。

メリーさんが獄中のノブエさんに持っていった本の中に、アメリカ国憲法の本がありました。それがきっかけで、大学教育が日本で日系の会社に勤めていたとしても、アメリカ人であるノブエさんが日本政府のスパイとして拘留されるのはおかしいという事実に気づき、その結果数年後に晴れて釈放されることになったそうです。アメリカ政府が、ノブエさんが東海岸の指定された州には二度と入れないという条件で好きな都市への片道航空券を用意する、というので、以前旅行していい思い出のあったシカゴを選びました。メリーさんも一緒にNYを発ちました。拘留時にすべてを取り上げられたので、その時のノブエさんの全財産はアメリカ政府から支給された二十数ドルでした。

そこで子供が2人生まれ、ノブエさんは5年ほどシカゴ大学で仕事をしていましたが、ボールダーに住んでいたメリーさんの妹に、子育てをするのに環境がいい、と引っ越してくるように勧められボールダーに移っって来ました。1953年のことだそうです。その後デンバー大学で働いたり、市内の政府系の組織で働いたそうですが、ジョゼフ・マッカシーの反共産主義者運動のもとで危険人物としてリストアップされた為に仕事を失い、その後数年間はそれが理由で仕事がみつけられなかったそうです。

ノブエさん曰く「メリーは、"終わったことは仕方がない。前を向いて生きていかないと″といつもサポートしてくれました。」メリーさんはウェイトレスをしてノブエさんが仕事を見つけるまで一家を支えたそうです。

メリーさんはとてもチャーミングなおばあちゃんで、93歳のお誕生日と聞いた時どう見ても85歳くらいにしか見えなかったので驚きました。アイスクリームをうれしそうに食べて手を振ってさよならしたのが、永遠のお別れになってしまいました。

連れ添って60数年。メリーがいなくなって本当に淋しい、と一人で暮らすおじいちゃん。「メリーは本当に心の優しい妻で、母で、おばあちゃんでした」と話すノブエさんの姿を見ながら、うーん、もし私が先に死んでも、ケヴィンにそう言ってもらうにはケヴィンに意地悪しすぎかな、と思う私がいるのでした。

2007年9月10日月曜日

結婚記念日

うちには結婚記念日が2回あり、9月10日は2000年のボールダーでの結婚式。ちなみに日本のはそれをひっくり返して10月9日。こちらは1999年。6月13日の婚約記念日もちゃんとお祝いします。普段は外食するのだけど、週末家でご飯を食べなかったのでなんとなく家に居たいね、ということになり家でお祝いとなりました。親子丼はケヴィンの大好物。日本人以外の友人を初めて和食にご招待するときのメニューでもあります。これは寿司以外の日本料理を知らない人にもすんなり受け入れられるので安全。7年前の私達の結婚式の日はとても暑かったけど、今日は一ケタ台まで冷え込みマフラーをして歩いている人の姿もちらほら。

2007年9月9日日曜日

ケヴィンの両親の家

週末は久しぶりにコロラド・スプリングスへ。ボールダーから車で2時間南の街にケヴィンの育った家があります。大きな庭と家庭菜園があるかわいらしい家で、アシャはその庭でリスを追っかけるのが大好き。ここはなぜか時間の流れがのんびりしており、日々追われる細かいことを忘れる絶好の場所。そして、ケヴィンのママは冷蔵庫の中からいろいろなものを出してきて、週末中私達を満腹にしてくれます。

              ケヴィンのお母さんが作った野菜。今年も豊作。

            私達のためににピーチパイも焼いてくれていました

ディナーは近所のベトナム料理屋へ。コロラドのいろいろなところでベトナム料理を食べたけど、この小さなレストランが一番おいしい。これはティラピアというしっかりした味の白身魚。左上に写っている生姜入りのヌックマムに浸して、一人で丸ごと食べました。

          ケヴィンのお父さんは朝必ずパンケーキを作ってくれます

リスをりんごの木に追い詰めたアシャ。この木は孤立しているため、ここに登ってしまったリスは最悪何時間も降りれなくなることに…。アシャがねばった記録はなんと5時間。この日はリスがかわいそうなので、アシャを家に入れてリスを逃がしてあげました。

2007年9月7日金曜日

ボールダーの住宅事情

この正面の建物は、ダウンタウンのメインストリートから2ブロック南の高級アパートです。1ユニットいくらだと思いますか?答えは$2,790,000。日本円にして約3億2千万!ボールダーをコロラドの片田舎と馬鹿にしてはいけません。この街は非常にスノビッシュなのです。実は私は東京から引っ越してくる前に、自分達が買う家はダウンタウンに近いビクトリア調の一軒家と思い込んでいました。家探しを始めてすぐに現実に向き合うことに。この街の不動産の中間価格は5000万円強、1億円から数億円の物件も数知れず。そんな物件を買える人に会ってみたいね、とかねがね思っていましたが、どうやら私の勤め先のクライアントはそういう人ばかりらしい・・・。この高級アパートに住んでいるクライアントもいます。中身が気になる人はこちらへ。www.1360walnut.com/index.html

2007年9月6日木曜日

今晩のメニューは・・・

昨日仕込みをしたラムがメイン。アフガニスタン風BBQです。昨晩玉葱を6個2人で涙を流しながらフードプロセッサーでおろし状にし、そこから搾り取った汁、サフラン、ターメリック、胡椒、塩、みじん切りセラーノペッパーを混ぜた液に1日つけました。ラムの臭みが取れてすごくおいしかった。付け合せは、クスクスサラダ、地中海風サラダ、ピタパン、とうもろこし。デザートはグランマニエとマーマレードの苦味が決め手のブリオッシュとオレンジのプディング。バニラアイスクリームを添えて。去年サルディニアに行った時に買ったワインも開けました。そして最後はケヴィンのご自慢の焼酎コレクションをロックで。木曜日の夜ということでお酒も進みます。今日のゲストは、近所に住むイギリス人でコロラド大学の演劇学科の教授スティーブと奥さんのタミーと2人の子供、ケヴィンの元ボスのロブと奥さんのケイティ。3歳のボウはやんちゃ盛りで、うちにいる間に居間のテーブルで頭を打ち、フロントデックの段差で転び、そして帰る間際にソファでジャンプしていて頭から床へ落下。男の子って大変!

2007年9月5日水曜日

仕込みをしながら一杯

明日も我が家でディナーパーティーなので、今晩はケヴィンと2人で仕込みです。明日のために買ってきたビールについ手が。コロラドにはたくさん地ビールの醸造所があります。人口あたりの醸造所の数はなんと全米1だそうです。カジュアルなレストランを併設したところもたくさんあるので、食事をしながらおいしい地ビールを楽しめます。サイズは日本より小さめで、取っ手のついたパックに6本で売られていることがほとんど。これを"six pack"と言います。ちなみに、体を鍛えていてお腹の筋肉が割れていることも "six pack"と言います。豆知識まで。

2007年9月4日火曜日

梨の木

我が家の小さな玄関先に去年梨の木を植えました。春にきれいな白い花が咲いた後、今年はちゃんと実がつきました。もともと5つあったのですが、大風に吹かれ、リスに取られ、そして生き残ったのが1つ。コロラドの夏は夕立があるので、突風と雷雨の中ゆっさゆっさと揺れるのを、落ちないで、見守る毎日です。落ちる前に自分の手で収穫したいけど、果たしていつが食べ頃?

2007年9月3日月曜日

ドギーバッグ?

毎年メモリアルデイとレイバーデイの3連休は、ダウンタウン近くでお祭りがありいろいろな出店が並びます。アーティストが絵やアクセサリーを売ったり、食べ物屋さんがテントを立てたりでそぞろ歩くのが楽しみ。ちょっと見にくいのですが、このお店はお洒落な犬グッズを売っていました。これは小型犬をバッグのように肩に下げて歩けるストラップ。なんだか犬がかわいそうな気も・・・

2007年9月2日日曜日

インド料理

今日のメニューは、ほうれん草とカッテージチーズのケバブ&さつまいもとナッツのケバブ、香菜をつめた豆腐タンドリソースがけ、ナンとバサマティライス。ケヴィンを中心に、朝からキッチンは大騒ぎ。ケヴィンは一度やり始めると本格的にやらずにはいられない性質なので、ナンまですべて手作りです。冷蔵庫にたまたま入っていたベルギーのチェリービールで乾杯。いや~疲れた。インド料理は本当に大変。

2007年9月1日土曜日

ゲスト

9月の第一月曜日はレイバーデイで祝日です。アメリカでは、5月最終月曜日のメモリアルデイの連休が夏の始まりで、レイバーデイの連休が夏の終わりです。この連休を利用して、ボールダーから車で3時間の街サライダより、ケヴィンの従妹のメイゲンと旦那さんのマット、そして16ヶ月のオパールが遊びに来ました。オパールの成長には目を見張るものがあり、2ヶ月前に比べてさらに女の子らしくなり歩く姿もしっかりとしてきました。ダウンタウンでは、かわいい雑貨屋の中で女の威力を発揮。バッグと光物が好みなようで、すでに将来お金がかかりそうな気配が・・・メイゲンはベジタリアンなので、最近私のお気に入りのベジタリアンレストランLeafに行きました。ポレンタ、テンペ、豆腐、ひよこ豆などおもしろい素材をいろいろなスパイスで味付けした料理が楽しめ、インテリアもお洒落なレストランなのでみんな満足してくれました。写真はハウスメードのヴォッカサンプラー。迷った挙句、ポメグラネット(ザクロ)、サフラン、ティーフレーバーを選びました。おいしかった。