2008年10月3日金曜日

リゾート地から出て見たもの、考えたこと。

私たちの滞在したZAMASは、トゥルムの街から車で10分くらいのところにありました。カンクンエリアの大型リゾートに比べるとこぢんまりしていて、"本物の"メキシコらしい所にいた感がありましたが、コバの遺跡に向かう45分の道中そのエリア本来の姿である貧しい村をいくつか通り抜けて、いろいろと考えさせられました。

ガイドブックによると、このエリアは1971年に初めてのリゾートが開発されるまでは、何もないところだったようです。その後巨大リゾートがこのカリブ海沿いのエリアに進出し、現在もカンクン空港からリゾート沿いの道を車で走ると、建設中のリゾート地の多さに驚きます。しかも、その規模の大きいこと。プラヤ・デル・カルメンで私たちが泊まったIberostarというリゾートは、まるでラスベガスのような造りで、その広大な敷地から出るのも一苦労。そして実際に多くの人が空港からそこへ直行し、そこから一歩も出ないでホリデイを過ごして家に帰るわけです。

トロピカルフルーツが山盛りの果物屋さん。

それもひとつのホリデイの過ごし方だとは思うのですが、やはり外国へ旅をするならその国のことを知ろうとする努力をすべきだと思うのです。その国の一般的な人たちが一体どんな生活をしていて、どんなことを考えて暮らしているというのを知ることは、その国を理解する上で重要なだけでなく、もっと異文化を尊敬することへ繋がるのではないかと私は思うのです。

このエリアの特産物のひとつ、ハンモック。

Zamasは電気が通ったばかりのリゾートで、懐中電灯を照らして歩く必要はありませんでしたが、ソーラーで電気を回しているので夜中に電気が止まりました。天井についていた扇風機も同時に止まったので、朝汗だくになってカバーニャから抜け出して海に入る、という自然な生活をしました。トイレも水洗ではありましたが「紙を流さないでください」という注意をチェックイン時にされました。観光地のトイレもどこも清潔でしたが、紙は横に置かれた屑篭に入れるようになっていました。

カラフルな布。後に見たフォークロアのショーで、ダンサー達がこんな布をまとって踊っていた。

ところが大型ホテルにチェックインすると、そこは私達が見慣れた世界と全く変わらず。そして、オール・インクルーシブなので、みんな食べ物や飲み物を好きなだけオーダーして、消費しきれないものは残す。笑顔で働くホテルの従業員達が、毎日どんなところから通って来てどんな風に思って働いているのだろう、と考えられずにはいられないのです。

一緒に結婚式に出席したアメリカ人の友達は「リゾートができると仕事が増えて、地元の人にとってはいいことだと思うよ」と言っており、それは一理あるとは思うものの、トゥルムで話をしたレストランのウェイターは「無理だろうけど、これ以上は地域開発はして欲しくない」とも言っていました。

結局、結婚式に出席していたアメリカ人全員(35人)が私達のように遺跡を見に行ったりセノーテで泳いだりはせず、リゾート内だけで過ごしてアメリカに帰ってきました。ダイビングをしたのも、ジョギングで敷地内を出たのもケヴィンだけ。みんな私達よりそこに2泊から5泊長く滞在していたにもかかわらず、です。

中にはメキシコ3回目、という人もいたけど、いつもそんな滞在だったらバハマでもジャマイカでも変わらないんじゃないかと思ってしまうのです。次回のポストは、その"豪華リゾート"の内部を書きます。

2 件のコメント:

  1. へー、35人もいたら誰かは同じようなことをしそうなのにねぇ。日本人の方が行動的かもね。それにしてもちかちゃん達はアクティブよね。私は自分ができない分、ここで見て楽しませてもらっています。

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  2. そう、意外と日本人の方が行動的かもね。それがぞろぞろとツアーだったとしても、その姿勢は評価できると思わない?とにかく持っている情報量が違う。ガイドブックって必ず事前に購入するじゃない?ここが違うのよ。

    アメリカ人は両極端なのかもしれない。冒険好きは日本人の想像を超えることをするけど、そうでない人達は別に何もしなくてもいい、と。言葉もそのまま英語だし。

    ちなみに、新郎新婦の両親や親戚(ワイオミングとニュージャージーの人たち)はどうか知らないけど、コロラドから行った若者達はスキー、マウンテンバイク、ロードバイク、クライミングなどを楽しむ行動派だったから余計に驚いちゃった。

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