2008年7月3日木曜日

梅雨空の東京

事情があって急に日本に帰国した。

9年ぶりの日本の梅雨。覚悟はしていたものの、一旦カラリとしたコロラドの夏に慣れてしまうと、自分は本当にこんな環境で生活していたのかと思うほどの湿度。足にローションを塗らなくていいどころではなく、お風呂から出たその瞬間からすでに顔はナイト・クリームを塗りたくったような状態なのだ。

今週はずっと九州にいたため湿度と気温は東京より更に高く、そしてそこにもう1つ加わった嫌なものは蚊。夜電気を消したとたんに耳元でぷ~ん、というあの経験もずっとしていなかった。私は蚊に刺されやすく腫れ易いので、せっせと蚊を殺し続けた。(必要に迫られてのスキルか、私は蚊を一発で殺すのが結構上手い。)

昨晩東京に戻ってきて、妹夫婦の家に戻るために羽田空港から新宿行きのリムジンに乗った。出張帰りだろうかビジネス客が回りに多いバスの中、久しぶりの東京の夜景がもの珍しくずっと左右をきょろきょろしていた。1X年前の新入社員時代に研修で通った見慣れたはずの天王洲の辺りなんて、まるで近未来都市のように見える。夜の東京、特にここ15年くらいで開発されたエリアはとても無機質な感じがする。それを「発展」だと言うのかもしれないが、東京は世界の大都市に比べて温かみがないと思うのは私だけだろうか?古いものが姿を消し、常に「発展」し続ける東京。下を見るとまるで深海魚のような形の新幹線が走っていた。

しばらくすると、ちらりと東京タワーが見えた。ライトアップされているその姿を見て、じーんとしてしまった。大学が近くにあったので、これも見慣れていたはずなのになぁ。

アメリカに住んでいて損をしているなとつくづく思うのは、食料品売り場を歩く時。自分が食べたいものをちょこちょこ買って帰り、妹夫婦と食べる楽しみ。季節の和菓子なんかにも目がないけど、肉屋で買う一個120円のメンチカツ、なんていうのも涙が出そうになる。日本で普通に生活する、というのが今とても貴重な経験。これを、東京からパリへ旅行へ行き、アパルトマンをしばらく借りて、地元でお惣菜やパンを買って生活するみたいな感じ、と説明したら、私のこの気持ちをおわかりいただけるだろうか?

4 件のコメント:

  1. 日本すごいうらやましいですねー!

    東京は特に四次元とゆーか、コンクリートの

    箱?みたいになってきてますよね。日本の美

    意識は、目に見えるように失われてますね。

    ちなみに母親はお惣菜超得意ですよ! 笑

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  2. 日本すごいうらやましいですねー!

    東京は特に四次元とゆーか、コンクリートの

    箱?みたいになってきてますよね。日本の美

    意識は、目に見えるように失われてますね。

    ちなみに母親はお惣菜超得意ですよ! 笑

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  3. 個人的に笑えたのが「深海魚のような形の新幹線」そう見えたのねー
    東京を離れる生活なんて考えられないって言っていた人がこうも変わるものかと思って読みました。笑
    でも、その気持ちはわかる!住み慣れていた土地を離れ、久しぶり向き合うと以前とは違った新鮮な感覚で接することができるよね。私はこの感覚がけっこうスキなんだ。

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  4. 日本国内しかも一応関東地方に住んでいる私ですら時々東京に行くと同じように感じるよ。
    つい4年前まであの中で仕事をしていたのが信じられないくらい・・・。

    でも今住んでいる場所に戻ってきて”あー、帰ってきた”とは思わないんだけどね。

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