この晩は Lee Konitz(アルトサックス)、Dan Tepfer(ピアノ)、Matt Wilson(ドラムス)のトリオでした。Lee Konitzは計算すると82歳というご高齢。横に座っていた自分もサックス奏者だというおじさんに「これから見る人は本当にすごい人だよ」と耳打ちされて知ったのですが、この人は白人クールジャズ派の代表と言われるような人でした。最近は前衛的なアルバムをリリースしているそうですが、確かにこの人の演奏するスタンダードは普通のスタンダードとはかけ離れたものでした。
一緒に演奏している2人は孫ほど歳が離れた若いミュージシャンでした。一番前で見ていたのでよくわかったのですが、ステージの上で強い個性同士がぶつかる場面もあり、特にKonitzとTepferの間には緊張した空気が流れておりましたが、それが彼らの演奏を更にすごいものにしていました。Konitzが演奏中に後ろを向いて「キープアップできないからそれやめろ」とか、この若いピアニストに向かって文句を言うたびに彼がムッとし、次が怒りに満ちたアドリブになったりして。ちなみにこのDan Tepferというピアニスト、今後が気になる人でした。
ところで、このクラブには日本人観光客も10人ほど来ていました。たまたま後ろに座っていたご夫婦は70歳前後だったのですが、2人で新潟からいらしたそうで、初めてのNYCで念願のジャズクラブ巡りをしているとのことでした。その昔コルトレーンが東京に来た時は新潟から4回も観に行った、という筋金入り。日本から持ってきた大切なLee KonitzのCDに、ショーの後にサインをしてもらっていました。
懐かしい〜!私は留学翌年、大学一年の夏休みに一人旅をしたときVillege Vanguardに行きました。考えてみればよく入れてくれたなと。IDをチェックされた記憶もないし。今でこそスーパーでIDチェックされる私ですがその頃は確かにふけ顔でした。Bill Evansのレコーディングは印象深いです。写真を見てその当時をくっきり思い出しました。
返信削除そんなに早い時期にここに行っているとは、さすがimakokoさん!アンテナの範囲が広いですな。
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