2013年11月7日木曜日

一通の手紙を巡って考えること

「子供と事故収束作業の労働者を、被爆から救って欲しい」という手紙で、大問題になったY議員のニュースを、興味深く追っています。

ロイターが、80人あまりの作業員、雇用主、行政・企業関係者に取材を行い、『福島作業員を蝕む「違法雇用と過酷労働」』という特別レポートにまとめた記事を、10月25日付で掲載しました。それをちょうど読んだ後のニュースだったので、私にはタイムリーなニュースだったわけです。

次から次へと起こる汚染水問題や作業員被ばく問題で、管理のずさんさに不信感を抱かずにいられず、「アメリカだったらプロテストの嵐だろうな」と考えていました。10月9日のSalon.comには、No one at Fukushima seems to have any idea what they're doingという記事が掲載されました。

ロイターの記事によると、福島第1では、800程度の企業が廃炉作業などに従事し、除染作業にはさらに何百もの企業が加わるという、過去に例のない大掛かりな事故処理が続いているそうです。下請け作業員に対する不当な扱いは、慢性的な人員不足が原因で、このままだと今後の作業への悪影響も懸念されています。

作業員がいなくなれば、原発処理ができずに放射能が拡散すると考えると、この問題は単なる労働トラブルとして済まされないわけです。

Y議員を巡るバッシングは、議員の間だけでなく一般人の間でも相当なようです。確かにこの手紙は行き先がおかしかったとは思いますが、大きなピクチャアとして見ると、この人の考えていることは的は外していないと私は思うのです。

彼の取った行動に対する意見ばかりが目につきますが、核心の福島作業員問題について日本人はどう考えるのでしょうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿