2011年9月1日木曜日

新しい我が家の古い歴史

私達の新居は1917年築の古い家です。あと6年で築100年を迎えるこの家は、スウェーデンからの移民だった建築家、Gustav Edwin Lundborgによってロシア革命の年に建てられました。

この家の最初のオーナー、ドクター・グリーンと彼の家族の写真。ケヴィンがボールダー図書館の分館で見つけてきました。我が家と家族構成が似ています。

5週間かけて修復作業と外壁の塗装が行われました

修復作業&塗装をしたおじさんが、この家で最も美しいと誉め讃えた窓
このクラフツマン・スタイルという様式は、19世紀後半に英国から始まったアーツ・アンド・クラフツ運動と、当時英国の植民地だったインド・ベンガル地方で人気のある住宅様式だった、切妻屋根を持つバンガロウスタイルが融合して生まれた建築様式だそうです。この家を横から見ると英国の田舎の家のカーブを連想させるのも、これで納得。

見れば見るほどユニークな造り。この家は横から見る方が美しいと思います。

このアーツ・アンド・クラフツ運動(Arts and Crafts Movement)は、英国の詩人、思想家、デザイナーであるウィリアム・モリスが主導した運動で、ヴィクトリア朝の時代の大量生産から中性の手仕事に帰り、生活と芸術を統一させようという思想だそうです。この思想は後のアール・ヌーヴォーに影響を与えることになります。ジャポニズムがこの家に間接的に関わっていると思うと、ちょっぴり不思議な気持ちになります。

この階段のデザインがとても気に入っています

ダイニングルームの造り付けのビュッフェ・キャビネットは当時のもの
ティーカップを掛けるフックがついています。でも華奢なティーカップ用なので、私のマグカップは残念ながら取手が太すぎでかからず。

白い扉の向こうは・・・

部屋の壁がすべて造り付けの本棚になっているライブラリー
私達が移り住んだメイプルトン・ヒルというエリアは、ダウンタウンから徒歩10分の住宅街です。しかも我が家はこの住宅街の西の端(つまり山側)で、数々のハイキングトレイルが1ブロック先という立地。私もケヴィンもハッピーです。前にも書きましたが、このエリアは歴史的な町並みが保存されており、家の改装には許可証が必要で、残念ながらソーラーパネルは禁止です。

現在とコンクリートで舗装されたばかりの1928年当時の、我が家の前の交差点(メイプルトン・アヴェニュー)の写真。
メイプルトンという名前のとおり、ここメイプルトン・アヴェニューはコロラドには珍しく、メイプル(楓)の並木道になっています。ここはボールダーの中でも初期に住宅地ができたエリアで、東海岸からこの地にやって来た人々が、1800年代後半に故郷を想いメイプルの木を植えたようです。秋になると日本のような紅葉が楽しめるので、実は私は毎年わざわざこの道に赤やオレンジの紅葉を見に来ていたのでした。

1895年のメイプルトン・アヴェニューの様子
我が家はこの道の向こう端。植樹されたばかりのメイプルがまだ小さい。

見にくいですが、鹿(車の左)も毎日やってきます。手前は風向きが反対でその存在に気づいていないアシャ。

今まで庭のない生活をしていたアシャは一日中外で過ごします

最近やっとコンテナ・ガーデニングをする余裕ができました




ぜひ遊びに来てください

6 件のコメント:

  1. ため息が出るような素敵なお家ですね。階段の美しいラインやキャビネット、アウトドアエリアまでゆったりしたスペースにデザイン性が加わっていてるところがさすが職人技。ウイリアム モリスが手がけたマナーハウスなどまわった経験があるので、同じ雰囲気を写真から十分に感じました。立地もよくて歴史の温かみが感じられるお家に住めるなんて素晴らしい!遊びに行ける日を楽しみにしています

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  2. すてきぃぃ!!!
    うっとりしちゃいます!!!
    カリーナちゃんやアシャがうらやましい。

    来月の試験へ向け、インテリアコーディネーターのお勉強の真っ最中。とってもとっても興味があります。

    ぜひ、遊びに行かせてください!もちろん、そのときには大切な人と一緒に行きます!!

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  3. 本当に貴重な家を手に入れて、おめでとう!これこそまさにケヴィンとC-ちゃんの努力の賜物ですね!
    これからの季節は紅葉でさらに素敵な並木通りになりそうで、楽しみですね~!
    カリーナちゃんやアシャも伸び伸びと幸せ一杯な様子、大変なお引越しだったけど良かった、良かった♪ いつか必ず遊びに行きますね。

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  4. 千夏ちゃん、おめでとう!
    “邸宅”という言葉がふさわしいお宅ですね。
    歴史ある建物に我が家の歴史を刻むなんて素敵なことですね♪
    いつか必ず遊びに行きたいです。

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  5. 遊びに行きたいよー(涙涙)あーーーん。

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  6. >imakokoさん
    ウイリアム モリスが手がけたマナーハウス巡り、楽しそうですね。最近ヒストリックホームを見る視点が変わってきて、また世界が広がった気がします。次はぜひダニーと一緒に遊びに来てください♪

    >mariちゃん
    大切な人と一緒の訪米、楽しみにしています♪お勉強もがんばって!

    >mikkoさん
    あの引越から50日が過ぎ、大変だったけどよかった、としみじみと思う今日このごろです。人間って新しい環境にちゃんと適応するものですね。今度メグちゃんに運転してもらって、遊びに来られるかしら??

    >keikoちゃん
    邸宅なんて恐れ多い。でも、今までどれくらいの家族がこの家に住んだかは興味があるところです。今度アメリカ方面に来る時には、ぜひ寄ってくださいね。

    >いずちゃん
    また離れ離れになっちゃって、淋しいわ〜(涙)
    もう少し早く引っ越ししていれば、もっとここでのんびりしてもらえたのにね。残念!

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