2020年4月3日金曜日

COVID-19 その1

前回の投稿から世の中が一変してしまったので、どこから書き始めるか悩むところですが、普段と同様まずは現状況から始めて過去1ヶ月を振り返ることにしました。

カリーナの学校は3月13日から休校になりました。その前日の夜7時頃にメールでお知らせが来て、翌日から学校閉鎖という速さでした。その日の昼間に、「明日から保護者の学内立ち入りは禁止になります。今後の教室等での親のボランティア活動も禁止となります」というメールが来ていたのですが、まさかこんな急に学校が閉まるとは思っていませんでした。

コロラドで初のケースが出たのが5日で、ボールダー群内での初感染者の発表は14日だったと記憶しています。それから約1ヶ月で、州内の感染者は約4200人、郡内は約140人、そして死者は約110人になりました。ちなみにコロラド州のサイズは日本の約2/3のようです。

春休みが23日から1週間の予定だったので、それまでは各家庭でできることをやってくださいという程度で、休みが開けた30日から本格的にリモート学習となりました。

朝一番で先生からのビデオをチェックします

1日の課題は4時間分が目安で、オンラインで算数や読み書きを中心に進めて行きます。今週はトライアル状態で、初日の朝はみんなが一斉にアクセスしてサーバーがクラッシュしたり、各プログラムのパスワードがわからないなど大騒ぎでしたが、2日目からスムーズに流れ始めました。

日本とアメリカの大きな違いは、多分、日本式だとクラス全員に同じ課題が出され、それをみんなが提出し(採点され)、もしかすると最終的にテストをを行う。アメリカ式は課題が丸投げされ、各自がこなせる量を能力に合わせてやっていきます(これをインディペンデント・ラーニングと言うそうです)。誰がどれだけ課題をこなしたかという細かいところまでチェックが入りませんので、「果たしてこれで十分なのか?」と悶々とした気持ちで1日が終わったり、時には1時間程度でいい算数をスパルタ式で4時間もやってしまって親子で夕方ぐったり、とその日によってまちまちです。

先生方もいろいろと模索中のようで、私もいくつか(日本的な?)意見を先生に送ってみましたが、今後もっとやりやすくなるのだろうと思います。

今週は1週間分の課題が月曜日に送られて来ました。このサンプル写真の他にも日々の読書の簡単なサマリーなどがあります。(私はデイリーに課題をもらえる方が有難いと思う)

「これを1日2つずつやりましょう」

「1日5つまでのアクティビティを選んでください」

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今朝、クラス全体でGooge Meetにアクセスするという試みがありました。来週から毎朝9時45分から15分程度の朝のミーティングをしようと、先生方が頑張ってくれているのです。

順々にサインインしたクラスメートの顔が画面に映ります

先生からのインストラクションビデオで、「自分が指名されるまでマイクはミュートにしておくこと!」と指示があったに関わらず、途中でコントロールがきかない状態に(もう大変〜!先生はどこ?!)。


Google MeetはGoogle Hangoutと同様、ミュートにしていないと音を発する人に画面が一々切り替わってしまうのです。

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ちなみに学校が急になくなった春休み前1週間はホームスクーリングということで、自分たちでスケジュールを立てて回していました。


朝9時から45分の授業+15分の休憩で、午前中は算数、日本語、ピアノ、午後はアートやクラフト、外に出てハイキング・お散歩や自転車、読書、ということで、初めの5日はそこそこ上手くいっているように見えましたが、、、

日本語の時間では毎日一通カードを書きました

川べりまで自転車で行ったり...

5日目の夕方にはテーブルがぐちゃぐちゃに....

ちょうど1週間経過した6日目の午前中。日本語の勉強中に2人とも煮えきってしまい、「それだったら、もうお終い!」「ふん!」と交戦状態に。そしてそのまま春休みに突入。。。

ホームスクール閉鎖

インスタグラムにこの写真を載せ、「ホームスクールは今日午前11時をもって崩壊しました。カフェテリア(=ご飯を作ること)も閉めたいくらいです」とコメントしたら、お母さん達から共感の声が。

いきなりこんなことになってあちこちの家庭が大変な思いをしているようで、ソーシャルメディアには、「先生達に年に100万ドル(1億円)払いたいくらいだよ」という悲鳴が上がると、「いや、1週間でそれくらいあげたいくらい」とか、「うちの学校(=ホームスクール)は、2人の生徒(=兄弟)が大喧嘩をして停学に、先生(=親)は昼間から酒を呷る事態に」と笑えるコメントが続出。

我が家は1人で楽な方なのだろうな、とつくづく思ったのでした。

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家でカリーナの勉強を見ていて良かったと思うことは、だんだん彼女のレベルやクリエイティビティが見えてきたこと。算数に関しては、初めの1週間は徹底的にかけ算の復習をさせました。そこで気づいたことは、日本語で覚える九九は素晴らしい!ということ。カリーナは今や英語の方が得意なので、「two times two equals four, three times three equals nine...」とやっていくので、私のように「ににんがし、さざんがく...」と唱えるようには行かないのです(悲)。

アメリカの算数はレベルが低いということは、自分が高校時代に留学してよくわかっていたのでずっと気にはしていました。やっぱりここで少し引き締めた方がいいなと一瞬焦った私でしたが、丸暗記だけの勉強ではなく学んだことを応用する、それを使って実験をしたりプレゼンテーションをして知識を身体の一部にする、というアメリカの教育方法の良さがあるので、日本のスタンダードとは比較せずにしばらく様子を見守ることにしました。

そしてカリーナの隠れた才能の大発見もありました。課題の中に「小説を書く」というチョイスがあり、それを始めたカリーナの文章がものすごく綺麗で、親だけでなく学校の先生をしていたケヴィンのママもびっくり。本を読むのが大好きな彼女は、今まで読んだ相当数の本からいろいろと学んでいたのだな、と感心しました。

彼女の目標は、この小説を自費出版し友達の輪や学校で販売し、売り上げ金を捨てられた犬猫・小動物のシェルターに寄付することだそうです。

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