2010年5月13日木曜日

セント・バーツ #2 ここはどんな島?

セント・バーツという島は、西インド諸島に数ダースはある楽園の1つで、広さ21 km²のフランス領の小さな島です。公用語はもちろんフランス語。驚いたことに(当然なのかもしれないが)通貨はユーロでした。去年の9月まで私はこの島の名前を聞いたことすらなかったのですが、ここは知る人ぞ知る特別な島なのでした。

この島は、裕福層と有名人が俗世間からエスケープしお忍びでバカンスにくる場所として有名なところ。ここを一般観光客の多い他の島と差別化するために、あえて物価を高く維持し、普通の旅客機が離着陸できないよう空港を小さくし(世界で3番目に短い滑走路だそうです)、クルーズ船を寄せ付けず、大型ホテルの建設も許可しないというポリシーを貫いているそうです。つまり、プライベートジェットかヨット以外では、この島にはアクセスできないわけです。

これがその短い滑走路。島が見えてから着陸まであっという間でした。

                      photo by Heather

その着陸がいかにあっという間だったかは、このケヴィンの表情から読み取っていただけると思います。

小さな空港を飛び立つプライベートジェットは、その百メートル程先のビーチの上を轟音を立てて通過するのでした。

この島に存在するホテルのほとんどが、6から20前後しか部屋数(もしくはヴィラ数)を持たず、高い建物もありません。一見のどかな島なのですが、看板を見ると・・・

田舎道にポツンと「Cartier →」(5キロ先を差している)という看板が立っていたりして、笑ってしまいました。ちなみにこの島全体がデューティーフリーです。そういう意味ではお買い物はしやすいのですが・・・。

そういえば、ビーチにルイ・ヴィトンの首輪をした犬がいました。それを見たアメリカ人の1人が「ここは犬もお金持ちなんだなー」

私達の泊まったところも、木の生い茂った坂に15のヴィラが点々としていました。

矢印が私達のヴィラ。ジョギングに行ったケヴィンが「パパラッツィだったらここに隠れて写真を撮る、って場所があったよ」と興奮して帰ってきました。そこからこの写真を撮っているが、実際はそこに望遠レンズを持って立ったらバレバレです。

その先はこんな自然なビーチになっていまして、右の奥が私達のホテルの敷地。

ところで、このビーチはなんとブラピがヌード写真を撮られたところ。彼は私達が泊まっていたヴィラの1つ(CEOが泊まっていたヴィラではないかと思われる)に滞在していたそうです。ブラピと同じホテルに泊まったなんて。うっほほーい。

このホテルは、希望すれば人に合わずに車でそのままヴィラまで行きそこでチェックインし、滞在中誰とも顔を合わせずに自分の希望するサービスにすべて応えてもらえるそうです。

帰り道、自分のヴィラの場所を再度確認するためによーく見ると、隣のヴィラでくつろぐミッチの姿を発見。「なんだ、ここからだと丸見えじゃん」とつぶやく私の横からケヴィンが「おーい、ミッチ、ちゃんと服着ろよー」(彼はちゃんと短パンは履いていました。念のため)と叫ぶと、ちゃんと本人に聞こえていました。

実は私達は「ここなら誰も見てないねー」と喜び勇んで裸でプールに飛び込んだりしていたのでした(汗)。

ここだったら安心と思いきや。

ヴィラはとても開放的な作りになっていまして、小さなキッチン付きのリビングが一間、そして引き戸で仕切られるベッドルームとその先にウォークインクロゼットとバスルームがあります。この天蓋ベッドは一見素敵ですが、天蓋=蚊がいる ということで、滞在中例に漏れず私は蚊の餌食になりました。

こんなに素敵な朝食が毎朝用意されるのですが、座って10分もしないうちに蚊にどんどん刺されるのが非常に残念でした(涙)。ちなみに、ここのスタッフは毎朝お願いした時間にきっちり、しかも物音を1つもたてず朝食を用意してくれます。準備ができるとドアベルを一度鳴らしてくれ、カーテンを開くと魔法のように朝食がテーブルの上に並んでいるのです。(1日目の朝の感激と言ったらもう!)

一度準備しているところを見てみたいと思い(また余計なことを考える)、3日目の朝リビングルームで本を読んで待っていましたが、なんと数分バスルームに立って戻るといつものように準備が整っていたのでした。私がいなくなるのを物陰から見ていたのではないか、という早業でした。

さて、このヴィラは1泊いくらだと思いますか?現在はローシーズンですが1泊930ユーロ。12月から4月のハイシーズンは1680ユーロから1840ユーロだそうです。一般的にここに滞在するゲストは1週間単位での滞在だそうです(溜息)。日本人マダムで毎年滞在されるゲストが1人いらっしゃる、と聞きました。どんな方なのでしょう。

<続く>

5 件のコメント:

  1. ほーーー、溜息。
    溜息しかでてこないーーー。

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  2. 本当に素敵な所!
    コロラドに帰ってきてもしばらくはボーっとしてしまっているのがうなづけます。
    まるで夢みたいな島ですものね。

    ひと月ぶりの再開でアシャが喜んだでしょ?アイリーンはアシャがいなくなって淋しいみたいですよ。
    まだまだこっちは寒い日があるから体調崩さないように気をつけてね。

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  3. すてき〜。写真から暖かい風や海の香りがしてきました。
    仏ブランド店の看板にはちょっと笑えました。蚊は頭が痛かったでしょうけれど、すばらしサービスって滞在をより豊かにしてくれるよね。続き楽しみにしています。

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  4. へぇ~、これはなかなかできない体験だね。この島に行けたことがスゴイものね。おもしろ~い。ステキな写真がいっぱいある中で何故か私が気になったのは部屋のストライプのクッション。なんだかちかちゃんっぽくて自分でアレンジした部屋かのようなんだけど(笑)それにしても終わってしまうとアッという間だったね~。続編、楽しみにしてるよ!

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  5. いずサマ・・・何とも不思議な旅だったので、既に記憶が遠い彼方に行ってしまってちょっと残念!

    mikkoサマ・・・アシャは1日しーんとなっていましたが、庭なしの生活にまた慣れた模様。行ったり来たりでアシャにとっては迷惑極まりないんじゃないかと気の毒に思う私です。

    imakokoサマ・・・自分でお金を払っていないのでホテルではわがままは一切言いませんでしたが、1泊1200ドルのサービスの上限って実はどんなだったのだろう?と今になって思ったりして。

    Yukko・・・相変わらず目の付けどころが鋭い〜!あれはかなり私好みの柄と色でした。他のヴィラはベージュと水色だけ、みたいに地味なところもあり「ひひ、こっちの色で良かった」と内心思っていたのでした。

    ちなみに、1月にNYに行った時にフランス人がやっている布屋さんがあり、そこで売っていた布がまさにこんな感じでした。これってフランス独特なのかしらねー。

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