2011年5月29日日曜日

ジョエル

先週末、大切な友人を失いました。辛い一週間でした。

先週の土曜日ケヴィンのアウトドアスポーツ仲間5人が、2組に別れてバックカントリー(自然の山に登ってスキーやスノボで滑り降りて来るスポーツ)に行っていました。普段だったらケヴィンも行くところだったのですが、カリーナが生まれてからは、週末は私のサポートのために、長時間でかけることは控えてくれているのです。

ジョエルはケヴィンと同い年の38歳でした。斜面を滑り降りた彼が雪崩を誘発し、雪に約300m押されて流されてしまった時に岩に体を強打したのが原因で、その数時間後に山で息を引き取りました。悪天候でレスキューはヘリコプターでは現場に向かえずに、スノーモービルで山に入ったそうです。

山を降りてレスキューを呼んだパットから、ジョエルが雪崩に遭ったという第一報が入った時は、みんな彼は助かると思い込んでいました。頭は打っておらず、事故直後は話ができて歩ける状態だったようで、その段階ではヘリコプターでデンバーの病院に搬送されるものだと思っていたのです。

事故死というのはあっけないものです。まさか彼がこんな形で私達の前から消えてしまうなんて、夢にも思っていませんでした。これから何十年も一緒に歳を重ねていくものだと思って疑うこともありませんでした。この一週間ケヴィンと2人で彼との想い出を話すたびに涙し、考えれば考えるほど惜しい人をなくしたと思う日々でした。

彼の優しい目、親しみのこもった声、スポーツだけでなくジャズ、ワインや食、家庭菜園にも興味があり、いつも楽しい話題を提供してくれる人でした。時々文句を言う時も、彼の場合はなんだか楽しく聞こえるような人柄でした。

水曜日の告別式で、彼の最後の姿を見ました。棺の中にアウトドア用のシャツを着て横たわる彼の顔は安らかでしたが、あきらかにそれは魂のない抜け殻でした。ああ、彼はもうここにはいないんだな、と実感しました。

金曜日の夕方、ケヴィンともう1人の友達がホストをして、彼をしのぶ会が開かれました。場所は山にある屋外劇場で、ここは2000年に私達が結婚式を挙げた所でした。集まった約半数の数十人が、ロードバイクも楽しんだジョエルを想い坂道を自転車で会場に向かいました。その会では、家族、10年来のガールフレンド、友人達が彼との想い出を語り、涙あり、笑いありの素晴らしい集いとなりました。そして集まった面々を見て、彼のネットワークの広さに驚きました。みんなが彼を自分のベストフレンドだと思っていた事実が、彼の人柄を物語っていました。

日が暮れ始め、昼と夜が交差し始めた時間帯となった頃、全員が肩を組んで大きな輪を作りました。そして、天に登った彼へ、最後のお別れをしました。彼がそこに居ると思うと、天国も楽しいところかもしれないな、と思うようになりました。

おやすみなさい、ジョエル。今までありがとう。

2011年5月19日木曜日

珍しく雨続き

先週からこちらは梅雨のような日が続いています。コロラドでこんな天気が続くのは珍しいので、時にはグレイの空の写真を載せてみようと思いました。

家を出て数十秒歩くと牧場が見える遊歩道があります。

かすかに見える点は牛です。毎年2月頃から子牛が生まれ始めます。始めは子犬のように走り回る姿がとってもかわいいのです。

正面に見えるはずの山は、ここしばらく雲の中。

今年は暖冬で雪が少なかったので風景が茶色でしたが、ちゃんと辻褄が合うようにできているようで、一気にグリーンになりました。新緑がとてもきれいです。夏は高山植物がきれいに咲くのではないかと思われます。

2011年5月11日水曜日

カリーナをめぐる生活 − 生後2ヶ月

今日でカリーナは2ヶ月になりました。

よく泣くだけでなく生後7週までに血液検査を含めて病院通いが10回と、3月と4月はとにかく大変でした。しかし2週間程前からニコニコと笑うようになった途端、状況が変わってきました。話には聞いていましたが、8週目に入るとその変化は更に目を見張るものがあり、だんだんとハッピーな赤ちゃんになってきました。

2週間前の写真。黄疸の時はかかとから採血でしたが、カンジダの時は腕から。「赤ちゃんは血管を見つけるのが難しいので、失敗したら小児科に回します」と言われてこっちが不安になりましたが、1回で成功しました。ものすごく泣かれてとてもかわいそうでしたが、家に帰った後はこの笑顔。

3月4月はとにかく泣いてばっかりだった彼女。でも、だんだんと泣くには正当な理由があるということがわかってきました。まずオムツ替えが大嫌いだった理由は、オムツかぶれとカンジダ菌(yeast infection)のせいでした。カンジダ菌は口の中(thrush)にも広がっていました。塗り薬とマメなオムツ替えの結果お尻はきれいになり、今ではオムツを替えるのが大好き。毎朝オムツ替えの後は私とのプレイタイムです。日本語の童謡を聞くのが大好きで、私がCDに合わせて歌って聞かせるのを毎日ニコニコと聞いてくれます。口用の薬も昨日を持って終了。喜び勇んでボトルを捨てました。

横になるのが嫌いな理由は、リフラックス(胃食道逆流)の可能性が強くなったので、胃液を薄める薬を2週間前から飲み始めました。今だに横になるのはそれほど好きではありませんが、以前に比べたら夜すんなりと寝入ってくれるようになりました。前はそんなに好きでなかったブランコも、一度に30分ほど座ってくれるようになりました。でも、今だに眠くなると抱っこです。

週末はケヴィンの両親が3週間ぶりにやってきて、彼女の成長ぶりに驚いていました。とにかく大きくなりました。日曜日は真夏日だったので、フロントデッキでお風呂。ケヴィンとパパがすぐにカメラを持ってきて、まるでモデルのフォトシュート状態。あまりにもおかしいので私もカメラを持ち出しました。

ここに辿り着くまでは同じことを繰り返す仕事のようでしたが、やっと楽しみが増えてきました。これからも日々どんどん変化していくと思うと、とても楽しみです。

しばらくはこんな姿ばかり見ていました

母の日

土曜日は、例のメンバーでアフタヌーンティーの会でした。前回からもう3ヶ月。11月の会の時は2人が妊婦でした。

今回は母の日のプレゼントでケヴィンとパパがカリーナの面倒をみてくれるというので、ケヴィンのママも一緒にお茶にでかけました。日が長くなって気持ちの良い夕方に、小川の横の席でお茶です。会計待ちの間の6時半に家に電話をしてみると、「1時間半ずっと泣きっぱなし〜」とげんなりした声でケヴィンがでてきました。急いで家に帰ると、カリーナは泣きつかれてケヴィンのパパの胸の上で眠り込んでいました。。。